染物のこぼれ話
こんにちは。本日も交信をします。さて落語研究会まであと1週間となりました。
そこで今回は「染物」についてのこぼれ話。小学校の時に「朝顔の花びら染」を経験したことが懐かしく思えます。年を重ねましてハコボレの落語研究会では私が染めたオリジナルの手拭いを販売いたします。
始まりは去年の第弐回ハコボレ落語研究会。『紺屋高尾』は当時の吉原で全盛を誇る遊女三浦屋の五代目の高尾太夫に、紺屋の職人久蔵が惚れてしまう、そこから始まる物語です。久蔵が三年かけて働いて、身分を偽り、藍に染まった手を隠しながら高尾に会いに行く。その藍色をテーマに藍染の手拭いを製作しました。
去年の『紺屋高尾』藍染の手拭い
そして今回の第参回ハコボレ落語研究会の『反魂香』にも別の高尾が登場します。そのように何人も高尾が居るのは、三浦屋に代々襲名される大名跡だからです。
この物語に登場する高尾太夫は2代目-仙台高尾。仙台藩主伊達綱宗に見受けをされたが意に従わなかったため、三叉川(隅田川の中州)で吊るし斬りにされたと記録されています。だから今回は高尾に回向の意を込めて藤色の染め物を製作しました。
『反魂香』の手拭い
3人の子と夫婦で店を繁盛させこの世を去った五代目の紺屋高尾。
愛する人を思う故に斬られ不憫な最後となった二代目の仙台高尾。
他にも代々高尾は無残な去り方が多いと記録されています。
この反する物語を主軸に、落語から演劇を創りたいですね。
さて残り七日。ご都合が付きましたらご連絡ください。
前田隆成